家族葬は本当に安いのか?
更新日:10月22日
広島で葬儀費用が変動する構造を解説
「家族葬=安い」というイメージを持つ方は少なくありません。確かに参列者を限定すれば接待費は下がりますが、「家族葬というプランを選べば総額が必ず安くなる」という単純な構造にはなっていません。
「家族葬」という言葉には人数の定義がない
そもそも、「家族葬」という言葉には明確な人数の決まりがありません。家族だけの10人の葬儀も、親族や知人まで合わせた40人の葬儀も、「家族葬」という名称だけでは、参列者数や葬儀の規模までは判断できません。
例えば、以前に両親の葬儀で100人程度の参列者を経験した方が、今回は配偶者の葬儀を20~30人程度の家族葬で行うケースを考えてみます。「以前より参列者が大幅に減るのだから、費用も半分程度になるだろう」と考えるかもしれません。
しかし、葬儀費用のすべてが参列者数に比例して減るわけではありません。例えば、参列者が半分になったとしても、棺や骨壺などの費用が同じように半額になるわけではありません。
一方で、料理や返礼品などは人数によって変動するため、参列者が減れば、それに応じてこれらの費用も減ると考えるのは適切です。
そのため、「何人で、どのような条件で葬儀をするか」を踏まえて費用を確認する必要があります。
「家族葬」でも費用が跳ね上がる3つの変動要因
名称が家族葬であっても、以下の要素が変われば費用は増減します。
接待費: 参列者が10人か30人かで、料理や返礼品の「単価×人数」の総額は大きく変わります。
安置日数・搬送距離: 安置日数が長引くと、ドライアイス代や安置施設の使用料などが追加となる場合があります。また、搬送距離の超過も追加費用の対象となります。
追加提案・オプション: 葬儀の打ち合わせでは、基本プランとは別に、さまざまなサービスや内容が提案されることがあります。特にエンバーミング(防腐処置)や豪華な生花祭壇などは選択することで費用が数十万円も変わるものもあります。必要性や費用を確認したうえで、希望に合ったものを選ぶことが大切です。
こうした追加サービスやオプションを含め、葬儀で追加料金が発生する仕組みについては、次のシリーズで詳しく解説します。
半数以上が「高価格・料金」に関する相談という事実
国民生活センターは2026年6月、葬儀サービスについて、見積書の内容や追加費用を確認するよう注意を呼び掛けました。実際に、2025年度に寄せられた917件の相談のうち、52.6%が「高価格・料金」に関する相談でした。
まとめ:名前ではなく「費用の内訳」で考える
家族葬のメリットは、参列者を限定することで、必要以上に大きな葬儀を避け、自分たちに必要な内容や規模を選びやすくなることです。
「家族葬だから安い」と決めつけず、自分たちの条件で費用を確認することが大切です。 重要なのは、「自分たちの条件(人数・日数・場所)を当てはめた結果、明細上の総額がいくらになるか」という事実です。
次回は、広島で家族葬を行う場合、「人数・式場・安置・火葬」の条件によって、具体的に費用がどう変動するのかをシミュレーションします。


